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評価:
遠藤 淑子
白泉社
¥ 596
(2012-11-15)
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遠藤さんのすっとぼけた面白さは知っていたからちょっと期待していたのだが……漫画家のように〆切に追われて忙しい人には手に負えないのだなあ、という感想。頭が良い、身体能力が高い、というのは、それらをうまく人間社会で操縦できなければむしろ飼いづらいということなのかも知れない。
昭和のころというのは東京もまだまだおおらかで、犬は外飼いが当たり前だった。うちでは二匹飼っていて散歩こそ大変だったが、そんなに手がかかったわけでもない。現代社会は複雑になってしまって、散歩ができない日は「おっぱなす」なんてことはもうできないのだろう。様々な病気や、ほかのうちの犬との兼ね合いなど、なんだかなあ……ことにボーダーは犬と過ごす時間が人生の5割以上ある人でなければ手を出してはいけないのかも。
まあ、ボーダーコリーを飼うことの難しい面を見せられた点では勉強になった。もう一度読みたいとは思わないけど。飼い主が負けているケーススタディである。